An International Comparison of Hope and Happiness in Japan, the UK, and the US

An International Comparison of Hope and Happiness in Japan, the UK, and the US

Using the method of back translation, comparative surveys were conducted to examine the differences and similarities in hope and happiness in Japan, the UK, and the US. We find substantial differences in levels of hope; most people in the UK and US hope to realize something in the future, whereas only half of Japanese respondents have what they see as ‘feasible’ hopes. Looking at the similarities, the issue of family is consistently the most important content of hope in all three countries. The empirical estimations also reveal that marriage, jobs, health, friends, trust, and patriotism have similar effects on hope and happiness across the three countries. Lack of friends, limited experience of feeling trusted, and lack of religious belief result in less hope in Japan. Ordeals in the past tend to reduce the degree of happiness in the present, but at the same time, such difficulties encourage people to have hopes that forward-looking actions will bring about better conditions. This counter-trend implies that the positive setback effect impacts consistently upon hope in all three of the countries studied.

http://ssjj.oxfordjournals.org/content/early/2016/07/14/ssjj.jyw024.abstract?papetoc

危機対応学

ながらく
ラヂオ
留守にしていました。

そのあいだ、
東京大学社会科学研究所の
新しい全所的プロジェクト
「危機対応学」
の準備などをしていました。

このたび
下記のとおり、
危機対応学のホームページが開設されました。
http://web.iss.u-tokyo.ac.jp/crisis/

危機対応学は

どのような社会状況において、人は危機を意識し、行動するのか。
危機が迫っているという認識が、人々の日常にいかに影響するのか。
現代社会を包む不安や焦りに立ち向かう術を、
危機対応学によって、社会科学していきます。をテーマに研究所を挙げて
考えていきます。

ホームページでは
原則毎月
危機対応にまつわる所員によるエッセイが
掲載されます。

第一回は
ケネス・盛・マッケルウェインさんによる
「データで見る憲法典の緊急事態条項」
です。
http://web.iss.u-tokyo.ac.jp/crisis/essay/post.html

時機に適った実に興味深く重要な
内容となっています。
ぜひともご一読ください。

危機対応学にご期待ください。

玄田 有史

2009年

ふたたび
http://www.nippon.com/ja/column/g00348/
にある
図を見ていただくと、
「正社員」を含む記事が
突出して増えた年次があります。

それは2009年です。

2009年はリーマンショックの翌年で
お正月には日比谷公園での
日雇い派遣村が
話題になった年でした。

その年には「正社員」を含む記事が
年間1749件にものぼり、
「非正社員」に関する記事も
405件となっていました。

平均すれば一日に一件は
非正社員という言葉が
登場するようになったのは
後にも先にもこの年だけです。

ただ、この2009年を境に
非正社員という言葉が広まって
いったのは事実です。

同時に、
小倉一哉さんも指摘を借りれば
「言葉としての
「正社員」がマスコミに
普及してから、
まだ10年くらいしか経っていないのだ」
というのは、本当にそのとおりだと
思います。

 

 

メディアへの登場

このように
「正社員」
という言葉は
1980年代頃から
政府の統計などには
使われるようになってきます。

ただ、
だからといって
それですぐに世間一般に
その言葉が広がったかというと
そうではありませんでした。

http://www.nippon.com/ja/column/g00348/

に載せた最初の図には
1984年以降、朝日新聞に
「正社員」という言葉を含んだ記事が
年間何件くらい掲載されてきたかを
示したものです。

ここから80年代後半でも
正社員を含む記事は
年間100件にも満たないことが
わかります。

その後90年代になると
次第に記事は増えていくのですが
367件と、
平均1日1件程度掲載される
ようになったのは、
2001年が初めてでした。

「正社員」そして「非正社員」
という言葉が広く社会問題として
知られるようになったのは、
21世紀になってからだと
いってもいいでしょう。

90年代、私は大学院生でしたが
非正規雇用問題という言葉に出会った
記憶がありません。あったとすれば、
パートタイム労働問題であったり、
格差も正規・非正規よりは、
男女間とか、大企業と中小企業の
企業規模間の格差のほうが
より注目を集めていたように
おぼえています。

正規の職員・従業員

小倉一哉さんの
『「正社員」の研究』
によれば、
政府の統計に
「正規の職員・従業員」
という言葉がはじめて登場
したのは、
1982年の総務省統計局
「就業構造基本調査」
のようです。

その翌年から統計局は
当時1年に1度、2月に行われていた
「労働力調査特別調査」でも
正規の職員・従業員
という区分を用い始めます。

ちなみに正規の職員・従業員以外は
「パート・アルバイト」
「嘱託など」
「その他」
から一つを選ぶことになっていました。

1980年代から
いよいよ正規雇用、正社員が登場し始めます。

 

 

「一般労働者」

政府の資料や統計などに
「パートタイマー」という用語が
1970年代に広く使われるようになりました。

ではパートタイマーではない
労働者をなんと呼んでいたかというと、
労働省(当時)の『賃金構造基本統計調査』では
「一般労働者」としていました。

一般労働者とは、就業規則に定められた
一般的な所定内労働時間が適用されている労働者を言います。

この頃は、あくまで(所定内)労働時間の適用
の有無という客観的区分けが重視されていました。

ここでもまだ「正社員」は登場しません。

「パートタイマー」の登場

では1960年代になると
どうでしょう。そこでもまだ
「正社員」「非正社員」
は登場しません。

むしろ60年代に広まった
新しい働き方といえば
なんといっても
「パートタイマー」
です。

昭和39年(1964年)の
労働省(当時)による
『労働白書』(当時)には
こんな記述があります。

「これはさきにも述べたように
求人難の進展に伴い
家庭婦人が労働市場に進出し、
さらには既婚者で臨時的な仕事
あるいはパートタイマーなどの型で
就業する者が増大していることを
示すものであろう。」(113ページ)

家庭婦人という表現もなつかしいですが、
おそらく労働白書にパートタイマーの
言葉が登場したのは、この年が最初のようです。

翌年の白書にも、

「このような求人難の進展に対処して、(略)
新しい対応として季節工を採用したり、
大都市の食料品、電気機器などの産業で
家庭の主婦層を中心とするパートタイマー
を活動する動きが目立ってきた。」(120ページ)

とあり、新しい動きとしてのパートタイマーへの
注目が、その後本格化していきます。

ちなみに日本の代表的な賃金に関する統計である
『賃金構造基本統計調査』(旧労働省・現厚生労働省)に
「パートタイマー」による区分が始まるのは
昭和44年(1969年)からです。

このようにして1970年代になると
「パートタイマー」への関心が広がっていく
ことになるのです。