『雇用は契約 雰囲気に負けない働き方』

働く現場では、様々なトラブルが日常的に発生しています。
長時間労働が慢性化している職場で、その原因を探ってみると、
「とても自分だけ帰れるような職場の雰囲気ではないから」とか
「他の人もそうだから仕方がない」といったことが
指摘されたりします。しかしながら、
労働時間をはじめとする基本的な労働条件は、
雰囲気や仕方がないといったことによって左右される
ものであっては本来ならないものです。

すべては雇用関係を取り決める際に交わされたはずの契約にしたがって
働くことが最優先されるべきです。
職場の和や協力が大事であるのは言うまでもありませんが、
それも約束した契約の内容が守られることが大前提です。
契約を超えた合意のない働き方は、
雇われて働く人の意思を無視した強制以外の何ものでもありません。

本書では、雇用は契約であるという原点に立ち返ることで、
働く社会に起こっている現実を見つめ直してみます。
特に雇用契約のうち、本書の中心となるのは「契約期間」です。
契約期間を軸に、働く環境とその変化を考えていきます。

『雇用は契約 雰囲気に負けない働き方』(筑摩選書「はじめに」より抜粋)
http://www.chikumashobo.co.jp/comingbook/

スネップ(孤立無業)2016

スネップ(孤立無業)について
はじめて発表してから5年が経ちました。

研究には総務省統計局が5年おきに
実施している「社会生活基本調査」を
用いたのですが、2013年当時は最新の
データが2011年実施のものでした。

今回、2016年に実施された調査の
利用申請をし、その後の孤立無業
の状態を調べてみました。以下を
クリックしてみてください。

孤立無業(SNEP)の再検討2016

5年前といくらか変化した事実もあれば
5年前と大きく変わらない事実もあります。
詳細は『孤立無業(SNEP)』(日本経済新聞出版社)
などもご覧いただければと思います。

今年に入ってイギリスでは
孤独担当相が新設されるなど
今後、孤独や孤立はますます
大きなテーマとなるかもしれません。

孤立無業という視点が何某かの
課題解決に向けたヒントになればと
思っています。

 

危機対応学カンファレンス7月25日

所属している
東京大学の社会科学研究所では
昨年度から所を挙げた全所的プロジェクトとして
『危機対応学』
に取り組んでいます。

危機対応学の詳しい説明は
http://web.iss.u-tokyo.ac.jp/crisis/
をご覧ください。

そんな危機対応学が
はじめて東京で公開カンファレンスを
7月25日16時より、青山にあります
東京ウィメンズプラザで開催します。

ご関心の方、ぜひともお越しください。
カンファレンスの詳細ならびに参加申し込みなどは
http://web.iss.u-tokyo.ac.jp/crisis/research/2017conference.html
にあります。

現在、「内向き社会と危機対応」というテーマで
発表する内容を準備しているところです。

終了後には近くで懇親会もありますので
併せてよろしければご参加ください(会費制)。

7月25日にお会いするのを楽しみにしています。

玄田 有史

An International Comparison of Hope and Happiness in Japan, the UK, and the US

An International Comparison of Hope and Happiness in Japan, the UK, and the US

Using the method of back translation, comparative surveys were conducted to examine the differences and similarities in hope and happiness in Japan, the UK, and the US. We find substantial differences in levels of hope; most people in the UK and US hope to realize something in the future, whereas only half of Japanese respondents have what they see as ‘feasible’ hopes. Looking at the similarities, the issue of family is consistently the most important content of hope in all three countries. The empirical estimations also reveal that marriage, jobs, health, friends, trust, and patriotism have similar effects on hope and happiness across the three countries. Lack of friends, limited experience of feeling trusted, and lack of religious belief result in less hope in Japan. Ordeals in the past tend to reduce the degree of happiness in the present, but at the same time, such difficulties encourage people to have hopes that forward-looking actions will bring about better conditions. This counter-trend implies that the positive setback effect impacts consistently upon hope in all three of the countries studied.

http://ssjj.oxfordjournals.org/content/early/2016/07/14/ssjj.jyw024.abstract?papetoc

危機対応学

ながらく
ラヂオ
留守にしていました。

そのあいだ、
東京大学社会科学研究所の
新しい全所的プロジェクト
「危機対応学」
の準備などをしていました。

このたび
下記のとおり、
危機対応学のホームページが開設されました。
http://web.iss.u-tokyo.ac.jp/crisis/

危機対応学は

どのような社会状況において、人は危機を意識し、行動するのか。
危機が迫っているという認識が、人々の日常にいかに影響するのか。
現代社会を包む不安や焦りに立ち向かう術を、
危機対応学によって、社会科学していきます。をテーマに研究所を挙げて
考えていきます。

ホームページでは
原則毎月
危機対応にまつわる所員によるエッセイが
掲載されます。

第一回は
ケネス・盛・マッケルウェインさんによる
「データで見る憲法典の緊急事態条項」
です。
http://web.iss.u-tokyo.ac.jp/crisis/essay/post.html

時機に適った実に興味深く重要な
内容となっています。
ぜひともご一読ください。

危機対応学にご期待ください。

玄田 有史