佐賀県の田中さんからメールをもらって
調べてみた。2005年に行われた国勢調査
から、ニート状態にある若者を意味する
15歳以上35歳未満の未婚者で
非労働力人口(ただし通学を除く)を求めると
67万人に達している。
2000年の国勢調査を使って
同じ計算を、大学院生の石田君が
してくれた。すると、その数は94万人だった。
(石田君、ありがとう)。
減少率は約3割に達している。それだけ2000年代初頭の
ニート増加には、不況の影響が大きかったことを物語っている。
景気の回復に加えて、国や自治体などの若年対策やNPOなどの
活動も、減少に一部寄与したのかもしれない。
田中さんによると、2000年から2005年にかけて、同じ若年未婚者で
職探し中の失業者は増加しているようだ。職探しに至っていなかった
ニート状態の若者が、積極的に求職状態に移行しつつあるのだとすれば
それ自体は、歓迎すべき状況だ。
ただ、67万人という数字は依然として大きな数字で、けっして
問題は終息したとはいえない。むしろ求人が増えても尚就職が
難しい人たちが取り残されている可能性もある。
過度の楽観は危険だろう。