総務省によると2008年10月1日時点で
4人に3人がはじめて戦後生まれになった
のだ、という。
最近の不況を表す言葉に「百年に一度」
という表現がある。それをはっきりと嫌いだと
いった人を二人知っている。同僚の仁田道夫
さんと、画家の安野光雅さんだ。仁田さんは
戦後の労使関係論を長年調査してきた人で
安野さんは自らの戦争体験のなかで語って
いた。
64年前の日本は、こんなものじゃなかったという
のである。「ありふれた奇跡」というドラマの最終回
にも同じような台詞があった。脚本の山田太一さんも
同じ心境なのだろう。
私も「百年に一度」という言葉は安易に使いたくない。
4人に1人は、戦後の状況を語り、勇気を若い世代に
与える義務がある。4人に3人は歴史を学びながら、
未来に立ち向かっていく義務があると思う。