労働力調査11月結果速報

 1年を通じて、製造、建設、卸小売、サービス業の
 いずれにも就業者数の改善はみられなかった。
 同じ就業者数の減少は、依然として女性もたいへん
 だが、男性がいっそう顕著だ。従業員30人未満の
 小企業は連続30ヶ月の就業者減少である。
 まさに過去に日本の主だった雇用が総崩れの一年だった。
 一方で、完全失業率は、7月ごろをピークに
 過去最高を更新したものの、年初の超悲観的な
 予想に比べれば、その状況比較的穏やかだった。
 それがもっぱら雇用調整助成金の緊急措置の効果なのか、
 それとも労働者や企業の逞しさが実際は強まり 
 つつある結果なのか。その検証はこれからだろう。
 また医療福祉、生活関連サービス、そして 
 飲食サービス・宿泊業(そこには観光関連も当然含まれるだろう)
 の雇用も相対的に堅調な状況を続けている。この分野が
 成長軌道に乗るかどうかだろう。おそらくそのなかから
 よりつぶさに事例も集めつつ、成長している事業所の
 特徴をより鮮明にし、その認識を共有することが大事なのでは
 ないだろうか。