労働力調査(2009年12月ならびに2009年平均)

 2009年12月の完全失業率は
 季節調整値で5.1パーセントで終了。
 以前にも書いたけれど月次の失業率は
 春夏頃に記録することが多かったが、
 今回も最高はやはり7月の5.7パーセントだった。
 ニュースでも失業率や有効求人倍率、
 派遣労働者の雇い止めに関するニュース
 に費やす時間も心持ち短くなっている気が
 する。
 昨年の失業についての特徴はなんといっても
 「急速かつ大幅」な増加。2008年にくらべて
 1.1ポイントの上昇幅は、統計が開始されて以来
 最高。なお水準として年平均最高だった
 2002年の5.4パーセントには達しなかった。未曾有
 の不況と呼ばれながら、実際は史上最悪となるだろう
 という多くの予想は、年平均水準に関しては外れた。
 その他、雇用の特徴としては、製造業の就業者減が71万人と 
 他産業(サービス20万人減、建設22万人減)より著しかった
 こと。もし日本国内に一定の製造業を残すことが重要だと
 すれば、派遣労働などの制限は明らかに誤っている。
 製造業の海外移転に一定の歯止めをかけ、さらには海外企業の
 転入を促進し就業機会を広げるには、法人税減税と
 消費税増税をセットにした至急の議論が不可避だろう。
  (ただ政治が、選挙を意識して、国民の人気取りに
 走る限り、そのような議論ははじまらないだろう。)
 
 消費税についてはゆっくりと段階的に消費税を上げることを
 確約する(例:2年ごとに1パーセントずつ税率をアップし、
 10年後には10パーセントまで引き上げることを約束する)他、
 経済効率よりも政治的判断として、食料品など生活必需品
 については思い切った軽減もしくは一部非課税にする措置を講じる
 (経済学ではすべての財・サービスに一律の税をかけるのが
 最も効率的と最初に習う)。それらの工夫によって、1997年の
 ときのような消費税アップによる国内消費の急速な冷え込みにも
 一定の配慮をすることは可能だ。
 いずれにせよ、これからこの先の日本の製造業とその雇用を
 どう考えるか、議論を重ねるときが来ていると思う。
 私は、従来とさまざまなかたちを変えつつも、製造業が
 日本に残り続けることは、とても大事なことだと考えている。
 おっと、失業、雇用から話がそれてしまった。
 またこれも再三書いているように、派遣や請負など、非正規雇用で
 あることがすべて問題なのではない。非正規雇用者のうち、
 意図せざるかたちで「転々」とせざるを得ない人たちへの配慮が
 重要になる。
 
 中小企業の就業者は31ヶ月と2年以上連続の減少。自営業部門の
 縮小にも歯止めがかからない。一年の変動に一喜一憂するだけでなく
 少し長い目でみて、本当に重要な問題を見極めることも大切だろう。