本や論文を書くときには
できるだけ誤字がないように
気をつけている。
学生にも「誤字が多いと読者の信頼を
なくすことがあるから気をつけよう」
といったりする。
ただ、そうはいっても、どんなに注意してみても
何カ所はどうしても残ってしまう。それに
あるとき、吉行淳之介が「誤字や脱字やあるのも
人間味があって、かえっていい」というようなことを
書いていらして、たしかにそうだよな、と思うように
なった。だから以前ほど、あまり誤字は気にしてない。
ただ、今回の「希望のつくり方」は、編集の小田野さんと
校正さんが、ほんとうに丁寧にみてくださって、まったく
みつからなかった。
それが先日、発見された。
なんと、自分の本のタイトルがまちがっていた。
自分の本を見逃すなんて、自分のミス以外の何ものでもない。
『仕事のなかの曖昧な不安-揺れる若年の現在』
が正解。よく引用されるときに
『仕事の中の曖昧な不安-揺れる若年の現在』
と書いてあることがあって、なんだか仕事中みたいだな
と思った。そういえば
『仕事とセックスのあいだ』という本のタイトルを
『仕事中にセックス』と言われたことがあった。
今回の間違いは
『仕事のなかの曖昧な不安-揺れる若者の現在』
と、2箇所あります。どこかぜひ探してみてください。
そういえば、講演会をしたとき、題名が
『仕事のなかの暖味な不安』
と書かれたこともあった。なんだか暖かい。