このままスネップが増え続けると
どうなるのでしょうか。
仕事をしないということが、社会とのかかわり
を失うという傾向が強まれば、働いている人
とそうでない人との間での分断がますます
大きくなっていきます。
家族によって支えられるしかないスネップは、
家族による庇護を将来失ったとき、生活をすることが
きわめて困難になります。その結果、現在、増加の
著しい生活保護の受給者がさらに増えていくことに
つながり、財政赤字の拡大要因にもなります。
スネップは、明らかに生活保護増加の一因なのです。
また長期的には、就業者数の確保を難しくする
ことになります。人口減少社会が現実のものと
なり、昨年から今年にかけて過去最大の人口
減少が起こりました。人口の減少は、短期的には
需要の減少のために同時に経済の活力を削ぐ
ことになりますが、長期的には働き手の不足に
つながります。
現在、60歳以上の就業者数は着実に増えつつ
ありますが、働き盛りの年齢層ではスネップの
増加もあり、就業者数は伸び悩んでいるのです。
スネップの増加を、個人の選択の問題として
放置することなく、社会全体としての問題として
歯止めをかけていくことが、必要なのです。