「地方には仕事がない」。
その言葉は、
多くの場合、
あいさつ代わりの
常套句のようなものだ。
「ウチの地域は仕事にあふれています」。
という人に出会ったことがない。
しかし、現在の
日本の雇用情勢は
完全失業率が
4パーセントを超えて、
高止まりを始めた1998年以前
の段階に戻っている。
ここ15年でこれほど仕事が豊富に
ある時期はない。
地域別でみても
今や過半数の都道府県で
有効求人倍率は1倍を超えている。
1を下回っている地域でも、
ハローワークに集まる求人件数は
実際の就職件数を大きく上回り、
未充足のままだ。
求人のなかには法律上
問題のある企業
(私はブラック某という
言葉は使わない)
もゼロではないだろうが、
ほとんどは正式な手続きを経て
求人が受理された
ごく普通のまっとうな企業だ。
もちろん努力しても
なかなか仕事に出会えない人
たちがいる。
本当に仕事のない地域もある。
「仕事がない」という言葉は、
軽々しく使ってほしくないと
思う。