21年2月の働き止め73万人

本日朝、総務省統計局「労働力調査」の2021年2月分の結果が公表。そこから感染のリスクや不安などを理由に、働くことを断念していると思われる「働き止め」人口を、前月までと同様の方法で試算すると、その数は73万人となった。

21年1月の働き止めが77万人だったことを考えると、21年の緊急事態宣言が続くなか、働くことを断念した人の数は、ほとんど減らなかったといってよい。20年4月には、働き止めは114万人にのぼったが、割合としては64%が依然として働くことを断念している計算になる。感染拡大から1年が経ち、昨春に働き止めが大量発生したが、今もなお少なからず働き止めは持続している。

働き止め73万人のうち、女性が60万人と、これまでと変わらず女性が圧倒的多数を占めている。重症化のリスクの大きい高齢層、まだ子どもの小さい中年層、親からアルバイトを止められている若年層など、いずれにも一定数の働き止めが観察されるのは、これまでと変わりがない。

2月には非正規雇用が伸び悩んでいるが、そこには雇い止めによる求人の減少に加えて、引き続き女性、高齢者、学生などを中心とした働き止めが、影を落としていると考えられる。