発売中

 
 中公新書ラクレ「希望学」について、
 感想や質問など
 どんどんお寄せください。
 個人的には、私以外のメンバーの
 書かれたところがとても好きです。
 私もこの一年に考えた
 ことを書いてみました。
 ラクレと新書はどこが違うのかと 
 きかれます。担当のY嬢によると、
 より身近な疑問に目を向けて
 ふだんの生活を考えるヒントを
 示したいという考えがあるそうです。
 ちなみにラクレとは、フランス語で
 「鍵」を意味するそうで、新書ラクレは
 明日を切りひらく鍵を提供するのが
 目的と、本のウラ表紙に書いてありました。
 http://www.chuko.co.jp/
 今月の『中央公論』にメンバーの
 宇野重規さんが、希望に関する文献を
 紹介していて、読み応えがあります。

希望学のラクレ(その5)

 
挫折とは単純な過去ではなく、
過去とのかかわりにおいて
現在の自分を位置づけるための
道具であると述べたが、
これは希望についても同様である。
希望もやはり単純な未来ではなく、
個々人の現状の評価に依存するものである。
なぜなら希望とは、それぞれが何を問題だと考え、
何をどのように改善してほしいと思うのか、
現在の不全感の解消や願望の実現を未来に求めたものであり、
現在の自分がおかれている状況や、自分が行なっていること、
それらが将来どうなるかに関する予測という側面をもつ…
―石倉 義博
(東京大学社会科学研究所専任講師、社会意識論)
中公新書ラクレ
『希望学』
発売中