いえないよ。

 今日の研究会で、
 みんなが、
 ずいぶん
 簿冊、簿冊という
 ものだから、
 なんだ
 うすい冊子って、
 スクラップブックみたいなものか 
 と言った。
 そしたら、
 みんなから
 薄冊じゃないよ
 簿冊だよ
 といわれた。
 
 薄と簿。
 みえないよ。

梅雨の一日

 いわき市からの帰り、
 電車のなかで夕方
 ものすごい積乱雲のような
 ものを見た。
 ピカピカ光っていた。突入すると
 大雨だった。
 松戸を越えると、何事もなかった
 ように晴れていた。
 遅れて送別会に向かったが、
 もう終わった後だったので
 ひとりで呑んで帰ってきた。

あじさいとあじわい

 かたつむりの横断をみる。
 
 花の名前と魚の名前を
 正確にいえないことは
 人生の後悔の一つだが、
 あじさいはわかる。
 あじさいは好きだ。
 むかし松江から東京に 
 出るときには、飛行機ではなく
 伯備線というのに乗り、岡山まで 
 行って新幹線に乗った。なんて 
 面白みのない地味な路線だと
 思った。揺れるし。
 先日、伯備線に乗ったとき、
 驚いた。なんてあじわい深い
 風景の路線だと思った。
 
 ただ、それだけ。

ミンミン

 ここ最近、なんだか
 いつも眠い。
 どうしようもなく眠い。
 この間、酔っぱらっても
 いないのに、電車を乗り過ごした。
 遅れてきた春だろうか。