今朝ほど
今年2月分の労働力調査の基本集計の結果が
発表された。
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.html
全体的には雇用情勢の悪化傾向が
みられないなか、
高齢者の就業に変化が出始めている。
65歳以上(特に男性)の就業者数が
今年2月に対前年同月比で8万人増と
伸びがかなり下がってきている(12表)。
さらに非正規の65歳以上男性雇用者に限ると、
前年同月比は比較可能な2014年1月以降
ずっと増加基調であったのが
はじめて3万人の減少となっている(19表)。
うち契約社員に限れば減少は5万人に達し(長期時系列b-3)、
そのせいも一部あってか、契約社員も全体として
3ヵ月連続して対前年同月で20万人以上の減少(6表)。
ウィルス感染のリスクの相対的に大きい高齢者ほど
働くことをいち早く手控える傾向が出始めて
いる可能性がある。
近年、人手不足を支えてきた
高齢者の労働参加がウィルス拡大を
きっかけに大きく揺らぐことが懸念される。
外出には特に慎重であるべき高齢者には
(若い世代も同様ではあるが)、多くの場合
テレワーク促進なども限界があるだろう。
ネットを用いた就職やそもそもハローワークにも
出かけにくいかもしれない。
だとすれば、今後、生活のため高いリスクを冒して
まで就業を必要としている高齢者をどう支えるかが、
コロナ感染危機の雇用問題として
大きく浮上してくるかもしれない。