一昨日、ある高校で講演したとき、
ふと12年前の長野オリンピックの
話を思いついた。男子ジャンプ団体
(結局、金メダルをとった、例の
原田選手の「ふなきぃ・・・」という
アレだ)。
ただ、競技そのものの話ではなく、
一回目のジャンプの後(日本は不振)、
天候悪化で競技中止になるかどうか
の瀬戸際の場面だった。そこで何人かの
「テストジャンパー」が競技続行可能を
証明するために、悪天候のなか、見事な
ジャンプを繰り返し、その結果、競技続行
日本が金メダルを取ったという話。
あのテストジャンプは、冬のオリンピックの
なかで、もっとも印象的だった場面の一つだ。
そう思っていたら、同じ一昨日の夜中にNHK
でその番組をやっていたらしい。見逃した。
帰りの新幹線で、宇野重規君のブログに
あった「オシムの伝言」(千田善、みすず書房)
を読みきる。オシム前監督が病に倒れた後の
回復過程で口にした言葉が「試合にいかなければ」
だったそうだ。
あまりの衝撃で、報道されれば、岡田新監督ほか
新チームに動揺と混乱が必至ということで、いっさい
その発言はシャットアウトされたという逸話が書かれて
いた。なんだか、泣けてきた。
自分にそれだけの執念があるだろうか。