着陸不能

 昨日、今日と、大阪の伊丹空港を
 利用する。関西方面の出張は、
 もっぱら新横浜から新幹線だけに
 伊丹はめずらしい。たぶん数年ぶりだ。
 その数年ぶりが印象深い。というのは
 そのときも伊丹に行く予定ではなかった。
 その日、松江で村上龍さんと対談のイベント
 があり、出雲空港に降り立つはずが、視界
 不良で降りられず、結局、伊丹に着陸した
 のだ。
 
 問題は、それからだ。時間にしてたしか3時半
 すぎ。開会は6時半から(村上さんは米子空港 
 経由で会場入りしていた)。そこで、半分絶望的
 な気分のなかで、空港からまず新大阪までタクシー、
 そこから岡山まで行き、結局、岡山から松江まで
 またタクシー。運転手さんの心意気もあって、結局
 会場に到着したのは、開会の5分前だった。
 だから伊丹はドキドキの思い出が残っている。
 そんなことを思っていたら、今日は今日で、羽田が
 天候不順で、利用する飛行機が到着していないという。
 結局、1時間以上遅れで離陸。それまで修学旅行中
 とおぼしき高校生たちと、搭乗口の前でただただ
 だらーっとする。
 伊丹は、自分にとって天候不順な思い出だ。