労働力調査(平成21年10月結果)

 去る金曜に10月分の速報が発表。
 やはり一番目につくのは、完全失業率
 (季節調整値)が、3ヶ月連続して減少し、
 5.1パーセントとなったことだろう。
 多くが予測した年内に8パーセントとか
 10パーセントにまで上昇するといった予測は
 ドバイショックや円高の影響もあるだろうが、
 おそらく実現しないだろう。
 これも雇用調整助成金や財政支出の影響
 はあろうが、1990年代末から2000年代初の 
 試練を経験しながら、労働市場の体力が「強化」
 されているのかもしれない。
 つまりは、状況は困難であっても、失業者が
 たくましく現実的な選択を模索し
 困難に立ち向かっているのかもしれない。
 長期失業や自殺の問題は無視できないが、
 一方で日本の労働者はそれほど貧弱ではない。
 ただし、製造業や建設業などの就業減少には
 依然として改善の兆しはみられていない。特に
 製造業就業者の対前年同月の減少は、88万人
 と抜きん出ている。
 ものづくり日本は岐路に立っている。