人間に格はない③

  家族という、プライベートで他人が土足で
 やみくもに踏み入ることの許されないテーマに対し、
 経済学者を含む研究者は、これからどのように
 向かい合っていくべきなのだろうか。私が
 あらためて思い浮かべるのは、次の石川先生の言葉である。
 「制度化された経済学の最大の弊害は、
 方法論的無反省となる以前に、経済学者が
 どのような社会的役割を果たすかについての
 主体的意識が希薄化してしまうことにある
 のではないだろうか?」