2008年秋以降の
いわゆるリーマン不況の下、
きびしい雇用環境が続いている。
そのようなむずかしい状況のなかでも
新しい雇用機会をつくり出している
(ジョブ・クリエイション)分野を調べて
いる。
人手不足が期待されてきた
「医療・福祉」分野はほぼ堅調に雇用機会が
創られている。2000年代初めと比べれば
「金融・保険」分野も傷は比較的浅かったようだ。
街を歩いているとお店の閉店も多いように思うが、
「飲食店、宿泊業」は案外堅調だ。無論、こちらでは
同時、雇用機会が失われるジョブ・ディストラクションも
少なくないが。
そのなかで雇用創出が思いの他、大きいのが
「専門サービス業」だ。
専門サービスには、多様な業種が含まれるが
そのなかには、資格を必要とするものの他、
アーティスティックな分野も含まれる。
同じ専門でも、硬直的な専門は時代の変化に
弱い。いっけん矛盾にきこえるかもしれないが
大事なのは柔軟性のある専門サービスだ。
その他、製造業は全体に苦しいが、そのなかでも
「その他の製造業」には雇用創出の兆しがみられる。
つまりは、従来の範疇にとらわれない「ものづくり」に
希望があるということだ。こちらも古い枠組みに対して
柔軟性のある製造業ということかもしれない。
サービスでありながら柔軟に専門的。
製造でありながら従来にない分野。
もっとくわしく調べてみる必要があるけれど、
今後の国内の雇用創出の望ましい方向として、
このあたりがが一つのカギを握っていると思う。