● 支援現場に来る人とは
その時間に一緒にいるわけですが
ということは、その人たちは
スネップではない、ということに
なるのでしょうか?
スネップ研究に用いた
総務省「社会生活基本調査」の
説明に基づき、お答えします。
社会生活基本調査では、「一緒にいた」を、
普通に会話ができる距離にいることだと
しています。その意味で支援現場で
ふつうに会話をしているということで
その場合、孤立していない、スネップではない
と思われるかもしれません。
ただ、社会生活基本調査では、普通に会話を
するとしても、相手が「仕事上の行為」である
場合には、一緒にいることには含まないと
しています。例として、受診や治療のために
お医者さんや看護師さんと会話をするのは
あくまで仕事上の行為であるために、一緒に
いたとは、みなさないことになります。
コンビニなどのレジで会話をしたりする場合も
やはり一緒にいたということにはなりません。
同じように、ハローワーク、サポステ、ジョブカフェ
などで相談しに来た人が、そこで担当者と会話を
したとしても、一緒にいたということにはならない
のです。その意味でスネップ状態の人が支援の
場に来るということは、概念上、あり得るということ
になるわけです。
ちなみに、支援現場に来たことをきっかけになり、
そこで仕事上の行為を超えて、友人関係ができて、
個人的に相談に乗ったりするような関係になった
場合には「一緒にいる」とみなすこともできるかと
思います。
社会生活基本調査では、15分単位で生活を
記録することになっていますので、友人として
15分以上会話をする関係が成り立っていると
すれば、その場合、その人はスネップではないと
考えてよいのではないかと思います。
まずは15分間、友だちとしてとりとめのない
話をできる関係づくりが大事です。