昨日は一橋大学
経済学部でセミナーに
お招きいただきました。
そこでスネップのことを
報告し、たくさんの貴重な
コメントをいただきました。
● 家族との同居の状況
によって孤立無業を分類
することも重要ではないか。
たとえば、家族と同居しながらも
それでも家族と一緒にいないと
する一人型の状況は、特に
深刻かもしれない。
● 親の状況をもっと詳細に
調べてみてはどうか。親が就業中
であるか、親の経歴や生活状況も
子どもの孤立と関係しているかも
しれない
● やはり孤立無業と本人の健康
状況が気になる。「社会生活基本調査」
では無業者の健康状況が調査されて
いない。次回の2016年調査では無業者の
健康状況についての調査も加えることが
望ましい。
● 孤立無業の現在の生活状況だけでなく
これまでの経歴もあわせて明らかにすべきだ。
必要な対策もスネップになってしまってからだけで
なく、スネップになる可能性の大きい人の背景を
明らかにした上で、事前的・予防的な対策を講じる
べきだ。
● スネップが増えているとしたら、その背景には
産業構造の変化も影響しているのではないか。
たとえばかつては、製造業や建設業などで、一人で
コツコツやる仕事もあったのではないか。そのような
仕事がなくなってしまった結果として、他者と交流
することに困難を抱える人たちの就業機会も減って
しまったのではないか。製造業の衰退は先進国で
共通の課題であり、だとしたら孤立無業の増加は
先進国共通の課題ではないか。
● スネップが、新しいレッテル貼りにならないように
注意すべきだ。
いずれもとても重要で示唆的なコメントでした。私たち
だけでどれだけできるか、わかりませんが、つねに
心にとどめておきたいと思います。その上で無業について
の研究に参加してくれる人が増えてくれるといいなと
思います。
ありがとうございました。