迷わず乗る。

 地下鉄に乗っていたら、突然
 車輌の照明のほとんどが消えて
 うっすら暗くなった。
 いい感じだった。
 今の照明はちょっと
 自分には明るすぎる。
 もちろん治安とかいろいろ
 あるんだろう。
 でも女性専用者と同じように
 暗い専用車ができれば
 迷わず乗る。
 暗い人専用車ができても
 迷わず乗る。

ゴール

 10月30日が誕生日なのだが、
 同じ日、しかも同じ年に生まれ
 実は研究もよく似ている友だちが
 いる。
 聰一というのが名前なのに
 引用されるとき、かなり高い確率で
 聡一とかかれるOさんである。
 そのOさんに、ボクらの誕生日は
 「ディエゴ・マラドーナといっしょなんだよ。
  知ってた?」
 とおしえてあげたら
 「えええええええええええ」
 とまるでゴールしたかのように
 驚いていた。
 たぶん、歓喜の声だったと思う。
 たぶん。

613(無意味)

 6月13日は、うまれて初めて
 高校生に向かって講演した日。
 あのときの経験は、自分の人生にとって、
 大きなものだったと思う。
 たくさんの宿題を高校生から
 もらったからだ。
 
 あのときの高校生は、今や30歳を
 前にした大人になっているはずだ。
 どうしているだろう。

野原君

 これから野原君を偲ぶ会にいってくる。
 野原君は、NECに勤めていたが、シリコンバレーに
 単身赴任、来月にようやく日本に帰国というとき、
 アメリカの山で登山中に滑落、還らぬ人となった。
 いっしょにこれからの人事を勉強していた仲間だった。
 呑んでから電車でいっしょに帰るとき、野原君の声が
 大きくて電車内に響くので、こまった。でも、すごくいいやつ
 だった。
 シリコンバレーで働きはじめたとき、「ここでは何でも
 個人の責任と自由でやっていい。でも、誰かになにかして
 もらったら、サンキューだけはいってほしい。それだけが
 ルール。」といわれたという話をしてくれた。
 野原君の分も、今日はみんなで呑もうと思う。