今日の妄想

帰りの電車に乗っていると
快晴と乾燥のせいだろう
年に何度あるかというくらいの
美しい夕日の富士山
だった。

ただ車内を見渡すかぎり
夕日の車窓に目をやっている人は
誰ひとりいなかった。

スマートフォンのほうが
たぶん面白いのだろう。

そのとき
電車に一人の少女が乗ってきた。
電車が動き出してほどなくすると
彼女は富士山を静かにずっと
眺めていた。そのとき
彼女の眼からひと筋の涙が
こぼれ落ちた。

と、
小説ではなるのだろうね。
でもそんなことはなかった。

 

 

兄弟船

このあいだ
あるところで
懇親会に出ていたら
女の子から大和田獏に
似ている、
「バクちゃん」と
言われた。

テレビつけたら
バクちゃんは
かなり悪い犯人に
なっていた。

バクちゃんと呼ばれた
翌日
別の場所でまた
懇親会に出ていたら
お姐さまたちから
大和田伸也に
似ている
といわれた。

2日連続で
大和田兄弟。