以前、自殺対策として、
交通量の多いすべての駅に
転落防止策を早急に付けるべきではないか
と、ゲンダラヂオに書いたことがあった。
昨日、久しぶりにあった友人で、鉄道に
きわめて詳しい人から、なぜ設置が進まないか
おしえてもらった。
まず、異なる鉄道会社が乗り入れている路線
(たとえば東急線と日比谷が乗り入れている
東横線など)では、実は鉄道会社によって
車輌が異なっており、そのために停車位置が
微妙に異なっている。そのために一律に停車位置を
定めて防止柵を作るのは単純でないそうだ。たしかに
自分が利用している駅でも、東急の車輌とメトロの車輌では、
停車位置が微妙に異なっている。
もう一つの問題は、駅のホームのうち、ホームの乗車口下が
空洞になっている場合とそうでない場合がある。空洞になっている
駅のなかには、防止柵の重みに耐えられない場合もあり、ホーム
自体を改修しない限り、柵の設置が難しい場合もあるのだそうだ。
ただし、彼がいうには、このような問題があるにせよ、ほとんどの
駅に設置することは、けっして不可能ではないという。そのためにも
軽量で移動幅の大きい防止柵の開発など、一定の技術革新が
必要なのかもしれない。
さらには、現状でも、経営体力のある東京圏の鉄道では可能で
あろうという、彼の見立てだった。
対策の難しさと可能性を同時に感じさせる話だった。