違うのではないか。

敦賀気比高校が
選抜高校野球で
優勝した。

東海大四高も
健闘した。
素晴らしい決勝戦だった。

翌日のある新聞の
記事に敦賀気比の優勝について
登録選手の大部分が県外出身
であることについて批判めいた
一文があった。

ベテラン記者による
署名記事。

福井への愛着は別として
やはり気になったので書く。

そのベテランは文章を
書き終えたとき、

勇気と覚悟を持って
生まれた場所を 離れ、
未知の場所に飛び込んだ若者たちの顔を
どれだけ思い浮かべただろうか。

控えに回った地元出身の野球部員が
懸命に県外出身の大切な仲間を
声を枯らしながら応援する顔を
はたして思い浮かべただろうか。

県外、県内の隔てなく必死に頑張る
選手たちを心の底から応援し、
負けたときにはともに悲しみ、
勝てばともに喜ぶ地元の人たちの顔を
思い浮かべただろうか。

監督もそんな地元の方たちへの
感謝の気持ちを忘れてはならないことを
日々選手に言い聞かせている。

事実、優勝のインタビューでも選手は
おごることなく、福井と敦賀で応援して
くださっている方々への感謝の言葉を
口にしている。

都会には都会にしかない
さまざまな魅力やチャンスがある。
そのなかで自ら決断し、都会を離れ、
信じる地方で手ごたえのある人生を
選ぼうとする若者に、
この社会全体の未来はかかっている。

ベテランであることで
かえって
時代の変化や必要を
見逃すことはある。

貴重なご経験にもとづき
学ぶことの多い記事を
常々書かれている方だけに
正直残念だった。

ひるがえって
自分自身も若手とはいえない
年代となった。
みずからの戒めとしたいと思う。

三年生

夢のなかで
「舟木一夫」
という言葉が
どうしても
思い出せず
ずっと
考えてきた
(気がする)。

花粉症の影響だろうか。

エンジ

15年座長をつとめた
人事の勉強会を
卒業。

昨日の夜は
盛大に送別会を
していただいた。

お世話になった
みなさん、
本当にありがとうございました。

5

今朝の
朝日新聞の
オピニオン
という欄に
震災から
5年目に向けて
思うことを
話してみました。

危機と雇用 災害の労働経済学

昨日
岩波書店さんから
『危機と雇用 災害の労働経済学』
を刊行させていただきました。

http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/06/8/0610220.html
ご愛顧の程、よろしくお願いします。

少しだけまえがき
にも書いたのですが
この本は2012年ごろに
釜石に向かう東北新幹線のなかで
ずっと窓の外の景色をみているときに
書くことを決意したものでした。

その意味でもこの本は
いわゆる震災関連の本ですが
書いている最中に思ったのは
「これは僕なりの労働経済学の
教科書なのかもしれない」
ということでした。

本は、震災後の雇用に
まつわる事実をデータから
迫ったものですが、
それに対してできるだけ
労働経済学による解釈を
付けています。

しかも労働経済学のことを
まったく知らない読者にも
理解をいただけるように
できるだけ努力したつもりです。
そんな思いもあって副題には
「災害の労働経済学」としています。
自分の書いた本で「労働経済学」という
言葉を題名に加えたのは初めてです。

その上で
今後起こり得るだろう
震災などの危機に対して
どのような備えが必要になるか
自分なりに考えてみました。

働くことは生活の根幹の一つですし
災害で傷ついた人が立ち直り
自分で一歩踏み出すために
最も重要な行為の一つです。

よろしければご意見やご感想など
お寄せください。