落とし物がございます。

 小走りに歩いていると
 前方左に、きれいな色の
 ピンク色の物体が落ちている。
 
 なんだろうと思って、
 のぞいてみると
 それはなんと
 入れ歯
 だった。
 おそらくは上あごの方の
 パーツだった。
 心のなかで
 大きく
 「えええっ」
 と叫ぶ。
 夢でしょう
 という声が今日も聞こえるが
 夢ではない。
 空には天使の階段が
 延びていた。
 なんか、最後だけ、かっくいいな。

すてきなナイス

 今、テレビのスポーツニュースで
 「驚きのサプライズ」といっていた。
 長嶋さん、みたい。
 それにしても、昨晩、寝ていたら
 ポツリ、ポツリと頭になにかが
 落ちる。雨漏りだった。
 どんな家に住んでいるゲンダユージ。
 こっちこそ、おどろきのサプライズだ。

秋刀魚の秋

 今週は、ワケあって
 読書の秋。
 しかもよい本について、どこか 
 よいかをいわないといけない。
 なかなかに集中力がいる。
 大学院生などの博士論文を
 読むときには、
 「独創性」「重要性」「厳密性」
 をまずは基準にしている。
 
 本には本で、それとはまた
 別の価値があるような気が
 している。
 強いていえば、なにがしかの
 「エンターテイメント性」は
 必要な気がする。
 それから自分自身の経験から 
 本を書くということは、多かれ
 少なかれ、ヌード写真集のような
 ところがある。だからその脱ぎっぷり
 みたいなところも、気にして読んでいる
 気もする。