12月3日夜7時青山で会いましょう。

 ハーバード大学の社会学者メアリー・ブリントンさんが
 日本の若者についての本を出版することになりました。
 とても素晴らしい内容で、数ある若者研究のなかでも
 未来の古典となる本と確信しています。一人でも
 多くの方に読んでいただければと思います。
 メアリー・C・ブリントン
 『失われた場を探して』、池村千秋訳、NTT出版
 そこで出版を記念して、12月3日(水)19時より
 青山の国連大学裏にある青山ブックセンター本店
 にて、トークイベントを開催することになりました。
 私も参加します。日本語でとなりますので、多くの
 方のご参加を歓迎しています。
  詳細は次をご覧ください。
  http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200811/2008123.html
 私個人としても、久しぶりにお目にかかる方、初めてお目にかかる方など
 多くの方にお会いできることを楽しみにしています。
 
 玄田 有史
 〇
 2007年3月。まだ寒さも残るマサチューセッツ州ケンブリッジにあるハーバード大学で、メアリーブリントンは、はじめて本書の構想を聞かせてくれた(夕方のボストンのローカルニュースでは、新たにメジャーリーグに挑戦する、レッドソックス1年目の松坂大輔のキャンプ映像を流していた)。メアリーが静かでおだやかな口調ながらも、はっきりと強い意志を持って述べていたのは、「日本語の本を書きたい」ということだった。
 本書のように外国の研究者の書物を、日本語に翻訳して出版されること自体、珍しいことではない。しかし、本書は、従来の翻訳本と決定的な違いがある。翻訳本は、既に外国語で出版されたものが、一定の評価を得て日本の出版社の目にとまることで、晴れて日本の書店に並ぶというのが、ほとんどである。
 それに対し本書は、あくまでも一般の日本人を最初の読者と想定とした、完全な「書き下ろし」である。メアリーブリントンは、ジェンダー研究をはじめ、専門的な研究者を読者とした、数多くの優れた学術的な論文や書物の業績を持つ社会学者である。ブリントンは、30年にも及ぶ日本についての緻密な調査研究から、今こそ日本人に、事態がいかに深刻であるかを率直に説明し、さらには厳しい状況のなかで奮闘する日本の若者たちに、エールを送らずにはいられなかったのである。
(メアリー・C・ブリントン『失われた場を探して』、池村千秋訳、NTT出版、解説(玄田有史)より抜粋)

気になるニュース

 NHK衛星第一放送のBSニュースが
 好きだ。短い時間で実にコンパクト、 
 特にニュースの内容にかかわらず
 独特のゆったりとした時間感覚がある。
 登場されるキャスターの方は、NHK
 の方ではないように思うのだけれど
 どうなのだろう。
 その上でいつも気になっているのが
 世界の天気のコーナーだ。世界に
 行かないので、別にどうでもいいのだ
 けれど、つい見てしまう。そのとき
 天気で伝えられているのは、雨とか
 晴れ、とか曇りとか、の情報なのだ。
 たしかに傘がいるか、どうかとかには
 必要な内容かもしれないが、一番
 大切なのは、温度ではないのだろうか。
 最高気温と、最低気温。洋服をどうするか
 に大きくかかわってくる。でも、その
 情報はない。
 別にどうでもいいのだけれど、このあたりは
 考えてもよいように思う。

ミンミンミン

 10月だけれど、蝉が鳴いていた。
 
  すぐに温暖化のせいかと心配する向き
  も、もちろんあるだろう。
  しかし何より蝉の身になれば、
  それは生き永らえたという事実でもある。

空高く

 久々に国際線に乗る。
 ヨーロッパから帰ってきたのだけれど
 最初に見えた日本が隠岐(多分、島前)
 だったのは、ちょっと驚いた。
 それから日本海側から本州(鳥取か、岡山あたり)
 に入ったとき、遠くに瀬戸内海が見えたのは、
 かなり驚いた。
 

発見と出会い

 たぶん、小学生以来ではないかと思う。
 「七人の侍」を全部みた。すべての場面が
 名場面に思った。それに多くの場面をよく
 おぼえていたことにちょっと驚く。子どもの
 頃は、素朴に三船敏郎に惹かれたが、
 今みると、やはり志村喬に惹かれる自分も
 おもしろかった。
 ひさびさに見たが、実は観たい、観たいと
 思っていた理由があった。あるとき、インタビュー
 をされて答えたときに、そこにいた人から
 自分の言ったことと、似ているセリフが
 七人の侍のなかにある、といわれて
 気になっていたのだ。
 たしかにあった。
 そのセリフは、志村のセリフで
 「良い城にはスキがある」
 という言葉だった。