銭湯日和

 銭湯に行ったら
 着替え部屋の長いすに
 おじさんが
 腰に手ぬぐいだけをかけて
 裸で寝ていた。
 ちょっと心配になり
 声をかける。
 「おじさん、だいじょうぶ?」
 すると、おじさん
 するっと、目を覚まし
 
 「うおうっっ」
 とこたえる。
 まぎらわしい。
 風呂は、紀州の柑橘「邪払」
 の湯。いい香りだった。

19時@青山通り。

  昨日、ある会議に参加。
  終わってから場所を移して
  懇親会ということになり、
  何台かに分かれてタクシーで
  移動。
  ところが、事務局の方が、なかなか 
  来ない。なんと、タクシーを降りて
  から懇親会場に移動する間に
  財布を落としたらしい。必死に探しに
  道に戻ったようだ。
 
  しかし、しばらく経っても戻ってこない。
  まだ財布はみつからないようだ。
  仕方なく、その人抜きに呑み始めるが
  なんとなく喉に小さなトゲが刺さった
  ような感じだ。
  そろそろみんなあきらめかけて、完全に
  話題も変わった頃、事務局の別の人が
  「財布がみつかったようです!」という
  アナウンス。一斉に拍手が起こる。
  どうやら、道を歩いていた人が、
  交番に届けてくれたらしい。本人の
  弁だと、中身も無事だったようだ。
  世の中、まだまだ捨てたもんじゃない。
  

無縁社会

 この間、地下鉄で
 カバンごと、ドアに挟まれかけた。
 
 何度か、扉が小さく開け閉めされて
 乗車になった。乗った直後、録音の
 音声で「駆け込み乗車は危険ですから
 おやめください」の放送が、案の定、
 流れた。
 誓っていうが、駆け込み乗車はしていない。
 歩いていたのだ。そして十分間に合う
 タイミングで、ドアが急に閉まった。
 釈然としない。
 最近、乗り物に縁がない。