救命

日々
救命の現場で
奮闘されている
方々のご尽力には
本当に頭が下がります。

同時に
命の救い方には
いろいろなかたちが
あると
思うこともあります。

特に
表立って
感謝されることもなく
それが自分の持ち場
という思いで、
淡々と仕事につとめている
方々です。
こちらにも同じく頭が下がります。

2020年1-3月期の労働市場(4)

総務省統計局
「労働力調査」詳細集計によると、
2020年1-3月期の非労働力人口は
その前の2019年10-12月期に比べて
49万人増加し、
4196万人となっている。

非労働力人口は、
失業者と同じく
「仕事をしていない」
人々だが、反面、失業者とは異なり、
「仕事を探していない(開業の準備をしていない場合も含む)」
または
「仕事がみつかってもすぐにはつけない」
人々として定義される。

2020年4月時点の失業率は
2.5%(季節調整値)と前月に比べて
それほど大きく上昇していないが、
非労働力人口の無業者が増えても
それ自体、失業率には影響しない。

対前期の比較は感染症拡大の影響と同時に
季節的な変動の影響も含まれ得るので
解釈は慎重であるべきだが、それでも
49万人増加というのは無視できない
大きさだろう(一方、対前年同期との
比較も、感染拡大以外に景気動向や
労働市場の動向の違いによる影響も
受ける可能性があることに留意)。

非労働力人口について
対前期49万人増加の内訳をみると、
まず目立つのは
65歳以上で31万人増加と、
他の年齢層に比べて突出して大きくなっている点だ。
対前年同期でみても、他の年齢層では
すべて減少しているのに対し、
65歳以上のみが5万人の増加となっている。

2020年3月31日「総務省統計局「労働力調査」2020年2月分」や
4月に書いた中央公論6月号などでは、
既に2月の時点で健康不安などから65歳以上の高齢層等を中心に、
労働市場からみずから撤退する「働き止め」
の兆候のあることを指摘したが、詳細集計からも整合的な
動きが垣間見られる。

非労働力人口は、さらに
就業希望者、就業内定者、就業非希望者、不明者に
分類されるが、このうち就業非希望者は全体で
前期より24万人増えており、働き止めが広範囲に及んでいる
ことも併せて予想される。

また子どもの学校休校の影響を受けて
2人以上世帯の配偶者(多くが女性)の
休業が増えていることも前回述べた。
それと同時に世帯主の配偶者の非労働力人口は、
前期に比べて30万人と大きく増加している。
休校が長引くことの懸念や、子どもの不安などを
考慮し、働きながらの休業ではなく、働くこと自体を
断念する母親も増えていることが見て取れる。

加えて今回の詳細集計から
大学生などの学生アルバイトの雇い止めが
いち早く発生している可能性もうかがわれた。
大学・大学院に在学中の非労働力人口は
前期に比べて12万人、前年同期に比べて18万人と
大きく増加している。アルバイトの仕事がなくなり、
同時に現下の情勢から
新しいバイト先をすぐに見つけるのも難しいと判断し、
当面仕事をせずに待機している場合も多いだろう。

このように非労働力人口の動向は、今まで見てきた
感染症拡大による就業への影響の合わせ鏡の関係にも
なっている。今後は、増加した非労働力人口が
就業に復帰するか、このまま非労働力の状態を続けるか、
仕事を探すために失業者になるかで、労働市場全体の動向は
大きく違う姿を見せることになる。

最後に詳細集計では、近年
非労働力人口に含まれるが、そのうちでも
失業者に近い状態にある人々として
「潜在労働力人口」といった新しい視点も
提供している。潜在労働力人口には、
仕事を探していないが、働くことは希望し、
見つかればすぐに働ける就業可能非求職者などから
構成される。
詳細は
http://www.stat.go.jp/data/roudou/definit.html
を参照。

2020年1-3月期には潜在労働力人口は40万人と
前期や対前年同期と比べて大きな変化はない。
ただくわしく見ると、やはり65歳以上での増加が
表れるなど、変化の兆しがとらえられる。
今後、非労働力人口と並び、潜在労働力人口についても
注意深く観察をしていくべきだろう。

2020年1-3月期の労働市場(3)

厳密には、
在宅勤務が解除になり、
図書館が利用できるようになったら、
年報から確認したいと思っているが、
おそらく現在の日本は
労働力調査が開始された1950年代以降、
史上もっとも休業者が多い状況にある。

2020年3月に休業者は、
前月より53万人と大きく増え、
249万となった。
(4月30日「2020年3月の労働市場(3)」)
それは全就業者の3.7%が休業している計算になる。

53万人の増加の内訳を産業別にみると、
最も多いのが、
一斉休校の影響を受けた
「学校教育」の12万人である。
それに休業や自粛の要請などを
受けて営業を一時的に停止したり
開店時間を短縮した「飲食店」からの
休業増加が6万人と続く。
「娯楽業」からの休業も4万人増えている。

その他、実のところ、
感染症対応に多忙を極めている
医療・福祉関連からの
休業者も増えている。
医療や福祉の現場でのクラスターの発生や懸念から
勤務が難しくなったことなどの影響を受けてか、
「医療業」関係から4万人、
「社会保険・社会福祉・介護事業」から5万人
休業が増えている。

特に医療崩壊が進んだ場合、
医療設備の不足に加えて、休業せざるを得ない
医療関係者が増えるおそれもあり、
4月以降の医療関係からの休業者の動きは
注意深く見守る必要がある。
元々人手不足が深刻だった福祉や介護関係でも
休業が増えたことで事業の維持がさらに
困難になっている事態も危惧される。

詳細集計からは
休業者の仕事からの年収分布が
把握できるが、休業者は
その実数、増加数、就業者に対する比率の
いずれの観点からも、
低年収から多く生じていることが鮮明だ。
年収100万円未満の就業者では1-3月期で
前期より22万人増えて77万人が休業し、
7.3%が仕事を休んでいる状況にある。
一方、高所得層からの休業は
今のところ抑制されており、結果的に
感染症拡大は所得分布の不平等化につながっている。

休業中の就業者にとって仕事が本格再開する
見込みが持てなくなると、将来的に失業につながる
可能性も高い。先に見たように休業が
今後も3密状況の要警戒が特に求められる業種から
多くが生じている事実を踏まえると、仕事の
完全再開にはかなりの時間を要し、解雇や
契約終了などの雇用調整につながることも
否定できない。その場合には、雇用維持の
政策とならんで、雇用創出に向けた政策を
本格化させることも求められるだろう。

加えて今回の休業は、
世帯の状況とも密接に関係している。
2020年1-3月期の前期に比べた休業の増加は、
単身世帯からは2万人にとどまるのに対し、
2人以上の世帯からは52万人と多くなっている。
特に2人以上の世帯では、配偶者の休業が26万人増えている。
世帯主については、55歳以上では休業が増えているが、
35~54歳になると増えていない。

背景としては、子どもの通っていた学校が
一斉休校になったことで、主に母親が休業することで
自宅で面倒みている場合が増えている状況が予想される。
5月以降、学校が再開した場合、休業していた母親が
仕事に復帰するのか、それともそのまま仕事を辞めるのかも
今後の労働市場の動向を左右する一因となるだろう。

2020年1-3月期の労働市場(2)

では、
もう一方の注目である
フリーランスについての
新事実はなんだろう。

4月29日の
「2020年3月の労働市場(2)」
で書いたように
フリーランスは定義もまだ
確定していないのだが、
労働力調査で把握できるなかで
一番実態に近いと思われる
非農林業の雇い人のいない自営業主(雇人無業主)
に注目してみる。

非農林業の雇人無業主は、
2020年1-3月期には315万人(実数)であり、
その前の2019年10-12月期に比べて12万人減少し、
対前年同期(2019年1-3月期)差でも8万人減少していた。

詳細集計では
最終学歴別の状況がわかるが、
それによると、前期に比べて
大学・大学院卒の雇人無業主は3万人増加していたのに対し、
中学・高校卒の雇人無業主では15万人減少している。

さらに雇人無業主のうち、前期より
既婚者は5万人増えていた一方、
未婚者は10万人、離婚・死別者は6万人減少した。

2人以上世帯の雇人無業主は
6万人増えたのに比べ、
単身世帯の雇人無業主は
17万人と大きく減っている。

加えて農林業を含む産業計ではあるが
雇人無業主の仕事からの年収分布の変化もわかる。
それによると、
年収300万円未満が30万人減少していたが、
対照的に300万円以上は14万人増加していた。

ここから予想されるのは
フリーランスを含む雇人無業主について
感染症が広がるなか、
二極化傾向が強まっている可能性だろう。

感染症拡大にもかかわらず
高学歴で結婚もし、それなりの収入を挙げている
フリーランスなどには、まだマイナスの影響は
余り及んでいない。

それに対し、
大学等へ進学をせず、結婚をしないまま
(ときには離婚なども経験しつつ)
単身で頑張っている、
元々収入の確保もままならなかった
フリーランスなどほど
仕事を続けるのが、むずかしくなっているようだ。

もちろん可能性としては
昨年末から今年始めにかけて
フリーランスで結婚している人が増えたり、
年収を増加させたフリーランスが増えた場合でも、
上記のような事実は起こり得る。
そのような解釈が妥当かは、別のデータから
検証する必要はあるが、その影響は少ないのではないか。

ひとくちにフリーランスといっても、
相対的にラクではない状況にあった人ほど
感染症拡大のなかで状況はさらに厳しくなっており、
全体としては二極化が進んでいることに
注意が必要だろう。

 

2020年1-3月期の労働市場(1)

3月の官邸ヒアリングや
4月に中央公論に書いた記事でも
今回の不況では、
フリーランスとならんで
在学中のアルバイト・パートへの
打撃が大きくなりそうなことを
指摘してきた。

そして緊急の対策も講じられつつある。

では実態はどうなのだろうか。
報道やSNSでは個別事例に焦点が
あてられることが多く、それ自体貴重な
情報ではあるが、かならずしも全体像や
大きな方向性と一致している保証はない。

そこで本日発表になった
総務省統計局「労働力調査」(詳細集計)
の結果から全体的な動向をみてみる。

2002年の調査以来、
2019年10-12月期において
過去最多の203万人(実数)に達していた
在学中である15~24歳のパート・アルバイト数は
感染症が広がり始めた
2020年1-3月期には
12万人減の
191万人となっている。

同じ期間中、
労働市場全体で
パート・アルバイトは
23万人減っており、
減少の半分以上が
在学中の学生や生徒から生じたことになる。

パート・アルバイトを含む
非正規の職員・従業員全体でみると、
減少は34万人とへさらに拡大し、
なかでも65歳以上の減少が12万人と
大きくなっている。健康に不安を感じる
高齢者ほど早々にみずから「働き止め」をし、
労働市場から退出した可能性などが背景にはあるだろう
(「2020年3月の労働市場(1)」2020年4月28日)。

ただ非正規の減少のうち、65歳以上と
同程度もしくはさらに大きい13万人が
在学中の15~24歳から起こっていること
からもその影響の大きさがうかがえる。

さらに詳細集計では、
学歴別の状況も把握できるが、
大学または大学院に在学している
パート・アルバイト(年齢不問)は、
146万人から136万人へと
10万人減少している。

大学もしくは大学院を「卒業」して
パート・アルバイトで働く雇用者が
同じ期間には12万人増えており、
フリーターよりもさらに在学生の
雇用が不安定化しているように
この時期見て取れる。

3月までの時点で、
学生アルバイト等の雇い止めは
飲食店やサービス業などで働いてきた
大学生を中心に実施されていた可能性が
大きいように思われる。

これから詳細集計の結果を
みていきたい。

統計調査員、統計指導員、都道府県・市区町村の統計担当の職員を始めとする関係者の皆様へのメッセージ(令和2年5月13日総務省統計局長)

令和2年5月13日

緊急事態だからこそ、公的統計にエールを!
総務省統計局長 佐伯修司

(はじめに)
統計調査員、統計指導員、都道府県・市区町村の統計担当の職員を始めとする関係者の皆様には、新型コロナウイルス感染者の急増を受けて発出された緊急事態宣言が延長されている中、公的統計の作成のために御尽力いただき心から感謝申し上げます。今後の状況は見通せませんが、統計作成への様々な影響が出ることは避けられない情勢です。重要統計を確実に作成する立場から、どう受け止め、どう行動していくべきか、関係者の皆様に私の考えをお伝えし、御理解と御協力をお願いしたいと思います。

(基本方針)
感染拡大の影響は、統計調査員による調査を行っている統計に大きく表れてくると考えます。当面、毎月調査を行い、その結果を閣議に報告している、家計調査、労働力調査、小売物価統計調査のいわゆる経常3調査と、本年秋に実施する日本に住むすべての人を対象とする国勢調査への影響を見極めた上で、地方公共団体と連携して、どうすれば調査を継続できるのか知恵を絞って、しっかりと対応してまいります。
統計局の基本方針は、感染拡大防止に最大限配慮しつつ、統計を確実に作成することです。そのためには、統計調査員の方が調査対象である世帯の方などと直接接する機会を可能な限り抑え不安感を解消することが重要です。4月には、経常3調査のうち家計調査、労働力調査について、非常時には統計調査に郵便等を活用できるよう総務省令を改正しました。インターネット回答と相まって、接触機会の抑制の大きな手段になると考えています。国勢調査についても、リスク管理の観点から調査方法などを柔軟に考えていきます。

(公的統計にエールを!)
公的統計を確実に作成することの意義を確認したいと思います。平常時はもちろん現在のような非常時こそ、経済社会の実相を把握して行政や企業等が的確に対応するための基盤となる情報として、タイムリーで正確な統計の作成の要請が、より高まっていると考えます。また、未来のためにデータを残す歴史的な意味合いも大きいのです。関係者の皆様にも改めて共有いただき、連帯感を持って業務を継続いただくことが統計にとって最高のエールになります。
今後の状況次第では、一部の統計の公表に若干の遅れが出ることはあるかもしれませんが、統計の空白を作ってはなりません。我々統計局の職員も、統計を作成できるのは、全国の関係者の皆様の御努力があってこそだと肝に銘じ、調査対象の世帯や企業の皆様への感謝の気持ちを忘れず、統計行政の中核を担っているという自覚を持って、集まったデータの編成を担う統計センターとも連絡を密にして、一体感を高めつつこの危機を乗り越えていく決意です。

改めて、関係者の皆様の御理解と御協力を心からお願い申し上げます。

http://www.stat.go.jp/data/guide/pdf/message.pdf

 

隣接

このたびの
待機のなかでの
発見の一つ。

近所の少し
高台で
あまり人のいないところから
東京タワーと
スカイツリーが
ほとんど1センチの
距離感で
寄り添ってみえる場所が
あった。

密でも疎でもない
遠くて近い関係。

按配

先日、
漢方の本を
読んでいたら
水分の摂りすぎは
体を冷やすし、
いろいろなものも溜まって
体調によくないと
書かれていて
妙に納得していた。

一方、
日に日に
暑くなってきて
熱中症にならないよう
水分をしっかり補給しましょう
と言われ始め、
そりゃそうだ
と思う。

そんなとき、
前から、
バランスを取りましょう
という決めゼリフが
なんだか賢すぎるようで
どうにも好きになれないことを
あらためて思い返す。

それが簡単にできたら
世話ないよ
とも思う。

できればいい加減に、
なんとかいい按配で、
(簡単じゃないんだけどね)
くらいのほうがずっと好きだ。

これからの
制限と緩和についても
きっとそうなのだろう。

内定

リーマンショックが
直撃した
2008年度の卒業生では
大学卒等を中心に
2100名以上の
内定取り消しが発生した。

それに対し
非公式な数字ではあるが
5月の連休明けの時点で
厚生労働省が把握している
取り消し数は
100名に満たない状況のようだ。

3月に事態が急変したために
取り消しに至っていないことも
考えられるが、
東日本大震災が影響した
2010年度卒の内定取り消しが
400名以上に及んだのに比べれば
やはり取り消しは
今のところは少ない。

ただそれでも内定が取り消された
卒業生もいるので支援は欠かせない。
新卒応援ハローワークのなかには
未だ業務を縮小していたり
電話相談の対応が中心の
ところもあるようだ。
きめ細かい早期の対応が望まれる。

あわせて気になるのは、
取り消しではないものの、
入職時期の繰り下げが行われ、
待機の状態で不安のままの新卒が
把握できているだけでも
500名以上に及んでいることだ。
繰り下げがその後の取り消しや解雇に
つながらないよう、細心の注意と対応が
こちらも必要だろう。

禁句

非常事態宣言以来、
個人的に
使うのはやめよう
と思っている
言葉がある。

「早く」

あっ、
使ってしまった。