まさゆめ

  昨日、のぼりの新幹線で
 右側の窓から富士山がみえる
 箇所があるらしいと書いた。
 偶然なのだが、その午後、
 JR東海の方にお目にかかり、
 その話しをきいた。
 やはり事実だそうだ。
 場所は掛川のあたりで、
 ちょうど天気のよい冬、
 いまみたいな季節で
 チャンスはあるという。
 どうやら夢ではなかったらしい。
 とすれば、もう一度みたいものだ。
 

ゆるく、うっすらと、一瞬

今朝歩いていたら、川面に
 ゆるく靄(もや)が、かかっていた。
 そういえば、昨日の午前中
 新幹線に乗っていたら、関が原の
 手前あたりで、虹が出ていた。
 それによくみると、うっすらとでは
 あったのだけれど、二重に虹が
 かかっていた。
 以前、のぼりの新幹線で、右側の
 窓から富士山が見える箇所がある
 そうだときいていた。数年前だけれど
 一瞬だけ、本当にみえたことがある。
 たぶん、夢ではなかったはず、のよう
 な気がする。

政治家用語

 「有機的」
 「連携」
 「立ち上げ」
 「しっかりと」
 「取り組む」
 先日、福井県に希望学の面々とおじゃました。
 知事をはじめ、県庁の方々とお昼をご一緒した。
 そのなかで、最近の政治家の発言に頻出する
 言葉として、上記の例などが挙げられた。いいかえれば
 これらを使えば、今の政治家っぽい発言が誰でも
 できるということだ。
 「立ち上げ」は、コンピュータが登場するまで使われなかった
 言葉だとか、いろいろ話しをしながら、いったいこれらは
 何を意味してるんだろうねえ、たとえば英語ではどう訳すのか
 ねえ、なんてことになった。
 「たとえば「取り組む」なんて英語でなんていうんだろうねえ?」
 そのとき、社研の同僚で、英語が少しだけ得意な(!)
 トム・ブラックウッドにみんなの視線が集まった。
 「取り組む」の英語?
 トムは3秒の沈黙の後、つぶやいた。
 「Do」
 Simple is the best.
 

12月3日夜7時青山で会いましょう。

 ハーバード大学の社会学者メアリー・ブリントンさんが
 日本の若者についての本を出版することになりました。
 とても素晴らしい内容で、数ある若者研究のなかでも
 未来の古典となる本と確信しています。一人でも
 多くの方に読んでいただければと思います。
 メアリー・C・ブリントン
 『失われた場を探して』、池村千秋訳、NTT出版
 そこで出版を記念して、12月3日(水)19時より
 青山の国連大学裏にある青山ブックセンター本店
 にて、トークイベントを開催することになりました。
 私も参加します。日本語でとなりますので、多くの
 方のご参加を歓迎しています。
  詳細は次をご覧ください。
  http://www.aoyamabc.co.jp/10/10_200811/2008123.html
 私個人としても、久しぶりにお目にかかる方、初めてお目にかかる方など
 多くの方にお会いできることを楽しみにしています。
 
 玄田 有史
 〇
 2007年3月。まだ寒さも残るマサチューセッツ州ケンブリッジにあるハーバード大学で、メアリーブリントンは、はじめて本書の構想を聞かせてくれた(夕方のボストンのローカルニュースでは、新たにメジャーリーグに挑戦する、レッドソックス1年目の松坂大輔のキャンプ映像を流していた)。メアリーが静かでおだやかな口調ながらも、はっきりと強い意志を持って述べていたのは、「日本語の本を書きたい」ということだった。
 本書のように外国の研究者の書物を、日本語に翻訳して出版されること自体、珍しいことではない。しかし、本書は、従来の翻訳本と決定的な違いがある。翻訳本は、既に外国語で出版されたものが、一定の評価を得て日本の出版社の目にとまることで、晴れて日本の書店に並ぶというのが、ほとんどである。
 それに対し本書は、あくまでも一般の日本人を最初の読者と想定とした、完全な「書き下ろし」である。メアリーブリントンは、ジェンダー研究をはじめ、専門的な研究者を読者とした、数多くの優れた学術的な論文や書物の業績を持つ社会学者である。ブリントンは、30年にも及ぶ日本についての緻密な調査研究から、今こそ日本人に、事態がいかに深刻であるかを率直に説明し、さらには厳しい状況のなかで奮闘する日本の若者たちに、エールを送らずにはいられなかったのである。
(メアリー・C・ブリントン『失われた場を探して』、池村千秋訳、NTT出版、解説(玄田有史)より抜粋)