自動車でも汽車でも
この季節
新緑の木々の下を
くぐり進んでいくのは
なんともいえず
清々しい。
他に何もいらない
満たされた気持ちになる。
一方、汽車にのっていて
リズミカルな振動音が
ずっと続いている。
その振動音が
なぜかわからないが
ずっと
「ハイサおじさん」
にきこえている。
ガタンゴトンではなく
ハイサおじさん
はやいおじさん音もあれば
ゆっくりとしたおじさん音もある。
今でも耳にやきついて離れない。
別の意味で満たされている。
2010年5月
入院中
病院の会計でも
コンビニのレジでも
そうだけれど
両耳イヤホンをしたまま
おカネを払っている人の姿は
どうにも見ていて
いい気持ちがしない。
そういえば
この間の阿久悠の番組で
阿久さんは
イヤホンやヘッドホンで聴く音楽は
点滴だといったそうだ。
点滴姿は
やはりどうにも
痛々しい。
詞とキーワード
先日は阿久悠さんだったが
昨日は松本隆さんだった(テレビ)。
阿久さんが描くのが「世間」だと
すれば、松本さんは「風景」「青春」
なのだそうだ。キーワードは風街。
ルビーの指輪の冒頭は
「くもりガラスの向こうは風の街」
もちろん作詞は松本隆。
キーワードか。論文は何だろう?
みえない「システム」を描き出すことか。
みえるかっ。
熱かったので、
Tシャツで大学内を
歩いていたら、
赤門のところでお兄さんから
学生のためのインターンセミナー
のチラシをもらってしまった。
就業体験。まぢかっ。
裏には、
人事担当者と語る無料呑み会の案内も。
いくかっ。
新幹線で2回聴いた。
平成の歌の特徴は、自分を歌うことに
あるのだという。では、昭和の歌は、何を
歌ってきたのだろうか。
昭和の歌は、「世間」というものを歌った。
「また会う日まで」
「あの鐘を鳴らすのはあなた」
「ジョニーへの伝言」
「五番街のマリー」
「青春時代」
「朝まで待てない」
「時の過ぎゆくままに」
新幹線のオーディオ番組を聴いていた
なかでの、阿久悠さんの言葉らしい。
すべての歌詞は、阿久さんによるものだ。
「舟歌」も、もともとは美空ひばりが歌う
ことを意図して書かれたものが、その後
理由があってお蔵入りしたのを、浜圭介さん
と八代亜紀の思いで世に出ることになった
という。
はじめて知った。
世間。
世間とは何か。ちょっとだけ考えたけれど
答えはもちろんみつからないままだ。