不況のおかげ

 これまで戦後にも何度か不況があった。
 70年代前半の石油危機、80年代半ばの
 円高不況、そして90年代からの失われた
 10年など等。
 90年代後半の不況が、それまでと異なって
 いたのは、「不況でかえって忙しくなった」
 という声が聞かれたことだ。それまでは
 不況で時間や余裕が出来たことで、ラインの
 見直しなど、生産体制を再構築したことが
 その後の復活につながったといわれる。
 はたして今回の不況はどうか。
 不況のなかで、「時間」や「育成」
 のあり方を改めて見直せるか。
 
 それがーー
 いちばん
 ダイジィーーー
 (大事マン・ブラザース)

意欲のわく状況

「希望があるとは、as usual を基準にして、
自分の意識的な行動でよい方向に変える
可能性に関する見通しがあり、
その行動をおこす意欲のわく状況のことを指す。」
——松村敏弘「経済学からみた希望学」より
  シリーズ希望学1『希望を語る-社会科学の新たな地平へ』
          東京大学出版会、2009年4月6日刊行(予定)
 希望学成果報告会2005-2008
 『希望は終わらない』
 http://project.iss.u-tokyo.ac.jp/hope/symposium/090304_symposium.html

手間ひま惜しまず-手書きの履歴書-

 「結局、棚ぼたというのは、ないですから」
 「おしつけられた希望では、ダメなんです」
 いずれも、釜石での調査から得られた希望の
 名言だ。そういえば、昨日のニュースで釜石
 のラグビー市民クラブ、釜石シーウェイブスを
 取り上げていた。
 ますますの深刻化が懸念される雇用情勢の
 改善のキーワードは、結局のところ、
 「手間ひまをかけることをけっして惜しまないこと」
 に尽きるのではないかと思っている。
 オカネをかければ苦労もせずに一挙解決、雇用改善
 といったことは、ない。
 国や自治体の雇用政策はもちろん、企業の人事、
 さらには働く本人など、手間ひまをかけることを
 惜しまず、取り組み続けることが、結局成果を挙げる。
 むかしの学生で、就職氷河期世代のIさんは、
 卒業後、資格試験の勉強をしながら、正社員就職を
 時間をかけて実現した。
 彼女に以前、どうすれば、正社員になれると思う?
 と聞いたことがある。
 
 そのとき、Iは、実にすんなりと、こういった。
 「心を込めて、書き損じのない手書きの履歴書を
 100通書けば、正社員になれますよ。」
 書いているうちに、自然と気持ちも定まり、なぜか
 自信も沸いてくるのだという。さらには、自分が今
 採用する側にたったとき、丁寧に書かれた手書きの
 履歴書の大切さを改めて実感した、という。
 もちろん、これは一つの事例でしかない。
 だが、とても大切なことを語っている事例ではないか
 と思うが、どうだろうか。