SNEP (40)

無業から抜け出すための
良い方法があります。
まず名刺をつくることです。
そこに自分の名前と住所
そして自分の会社もしくは
自分の職業を明記するの
です。
そんな実在しない会社を
つくってもいいの?
大丈夫です。その会社や
職業を始めるための準備、
その最初が名刺をつくる
ということです。
無業者には、「失業者」、正確
には完全失業者と「非労働力」
の二種類があることを以前お話し
しました。
仕事につくための求職活動をしていれば
失業者、そうでなければ非労働力という
ことになります。それにしても非労働力と
いうのは、あらためてすごい言葉だと
思います。ニートは、非労働力の一部です。
実は、ハローワークなどに通って
求職活動をすることの他に、開業の準備を
している場合でも、失業者に含まれます。
つまりニート状態にあった人が、自分で会社
をつくろうとすれば、非労働力から失業者に
かわる、つまりはニートから卒業ということに
なるのです!
名刺をつくって、実際になんらかの自分だけの
仕事を始める準備に入れば、それは履歴書にも
その期間「事業を開業するための準備」と記入
することができます。履歴書の空白もこれで
埋まります。
そして名刺をつくるだけでなく、実際に自分の
会社をつくっても、いいのです。昔に比べれば
会社をつくることの手続きや費用はグンと安く
なっているはずです。
会社をつくって収入や売り上げがなくても
心配ご無用。世の中には赤字の会社など
いくらでもあります。赤字を出していないだけ
立派です。
なんだか鼻をつままれた話のように感じる
方もいらっしゃるかもしれませんが、私は
意外に本気です。日本の働くことの最大の
問題は、自分で自分のボスになるという
気概をもって動く人が1980年代初等から
減少を続けていることだというのが持論です。
雇用者は実のところ、減っているわけではなく、
増え続けています。非正規雇用が増えている
から?と思われるかもしれませんが、雇用の
定めがない、もしくは一年を超える雇用契約の
常用雇用も2008年までは増えていたのです。
大きく減少しているのは自営業です。1950年代
には1000万人を超えていた自営業も2009年には
600万人を切りました。自営業の一部が大きく成長
することで、経済全体に雇用機会を作り出します。
そのシード(種)となる自分で事業を興そうとする
人がたくさん出てこない限り、雇用の持続的な
回復もありません。
まず名刺をつくる。そのために自分の会社の
名前を考えましょう。肩書きも自由です。私の
考えるスネップやニートを含む無業対策の一つ
です。