SNEP (20)

 このままスネップが増え続けると
 どうなるのでしょうか。
 仕事をしないということが、社会とのかかわり
 を失うという傾向が強まれば、働いている人
 とそうでない人との間での分断がますます
 大きくなっていきます。
 
 
 家族によって支えられるしかないスネップは、
 家族による庇護を将来失ったとき、生活をすることが
 きわめて困難になります。その結果、現在、増加の
 著しい生活保護の受給者がさらに増えていくことに
 つながり、財政赤字の拡大要因にもなります。
 スネップは、明らかに生活保護増加の一因なのです。
 また長期的には、就業者数の確保を難しくする
 ことになります。人口減少社会が現実のものと
 なり、昨年から今年にかけて過去最大の人口
 減少が起こりました。人口の減少は、短期的には
 需要の減少のために同時に経済の活力を削ぐ
 ことになりますが、長期的には働き手の不足に
 つながります。
 現在、60歳以上の就業者数は着実に増えつつ
 ありますが、働き盛りの年齢層ではスネップの
 増加もあり、就業者数は伸び悩んでいるのです。
 スネップの増加を、個人の選択の問題として 
 放置することなく、社会全体としての問題として 
 歯止めをかけていくことが、必要なのです。